悪徳出会い系サイトでの女性会員のニセモノ=サクラの実態!
昨今ではマッチングアプリなどともてはやされている?!出会い系サイトも、かつてはネット詐欺の典型のように考えられていた時代も長かったと思いますが、今でも一部のサイトは出会えない、ヤラセ・サクラ的な会員のオンパレードだったりして、善良な利用者からぶったくるのを生業にしているようにも見受けられます。
ここでは一般の善良な会員をどこまでものめりこませてしまうことのある「サクラ」の実態について、検討を深めていきたいと思います。
「サクラ」の概要
広義の「サクラ」とは、出会い系業界に限定されず、いろいろな商売において、店が繁盛しているかのように見せかけるアピールするために店に雇われている人を指します。
一方、出会い系業界では「運営業者側がユーザのポイントを消費させ、課金を増やすために雇った専門員」のこととなります。
このような「サクラ」は、出会い系業界内では「オペ」あるいは「オペレータ」と言う業界用語で呼ばれています。
また似たような存在にポイントバッカーというのがありますね。
これは「お金目当てでポイントバック(注1)を狙う女性会員」のことです。
(注1)ポイントバック(出会い系業界用語)
⇒女性会員集客のために、流行しているた仕組みで、男性会員からメールを受け取ることでポイントが貯まって換金が可能になる仕組みのこと。
このような「サクラ」については、出会い系サイト運営上は法令の弾力的な運用により会員の100%が「サクラ」でなければ「合法」とされていると言う情報があります。
ということは、ある悪徳出会い系サイトにおいて、その会員の大半が「サクラ」であっても一部でも一般会員が存在すれば、出会い系サイトの運営上は何ら支障は無いとされているということになります。
そういうこともあってか、多くの悪徳出会い系サイトも営業禁止等の危険防止のために、一般会員同士のプロフィール検索を解禁しているところも出始めているということです。
コンピュータシステムから観た悪徳出会い系サイトの実態
それでは、ここからはもう少し突っ込んで「サクラ」及び「悪徳出会い系サイト」の仕事の実態に迫っていきましょう。
出会い系サイトのシステムは、概ね「一般会員用」「管理者用」「サクラ用」の3種類で構成されています。
このシステムは、いわゆるWebシステムとして構成されており、指定されたURLからアクセスし、ID+パスワードでログインして使用することになります。
「一般会員画面」
⇒一般会員用の画面は、普段会員が利用している画面になります。
一般のユーザは、この画面の背後で動いている管理者やサクラの行動を知りませんが、これを知ってしまうとなかなか悪徳サイトを再度利用しようとする気にはならないでしょう。
ともかく、一般会員画面は何の変哲もなく悪徳サイトでも優良サイトでも画面機能に大きな相違はないと言えるでしょう。
「管理者用画面」
管理用の画面は、
・登録状況照会
・会員検索/会員情報編集
・入金処理確認
・顧客統計
・オペ管理
・消費ポイント状況などの設定
・お知らせ情報配信
・お問い合わせ対応
・CSVインポート/エクスポート
などの顧客情報を管理する為の機能が搭載されています。
このうち「CSV」は性別、年齢などが付随したアドレス情報を、一括で登録する為の機能となります。
基本的には、会員が自ら登録を行いますが、一部の悪徳出会い系サイトは、勝手に入手した個々の会員の「CSV」情報を強制的に自サイトに登録して、
「会員へのお知らせ」
↓ ↓ ↓
「騙された会員のアクセス」
↓ ↓ ↓
「騙された会員の利用」
と連動してくることがありますので注意が必要です。
この場合、「騙された会員の利用」に続くのは「異様に高額な請求」と言う形で会員に降りかかってくるのです。
そのような身に覚えのない出会い系サイトからの「親切なお知らせ」や「サービスポイント情報」が届いても、絶対にその画面を操作してはいけません。
そのような出会い系サイトを操作しては、後々知らないところから先ほどのような「高額な請求」が舞い込んでくるのが関の山ということになりますので注意しましょう。
私も以前、出来ごころで完全無料の出会い系サイトに登録したところ、いきなり身に覚えの無い複数のサイトから集中豪雨のように、メールの嵐が舞い込んできたことがありましたが、そういうのもここでいう「CSV」がたらい回しされた、あるいは売買されて流通した?ということになりそうです。
ともかく、登録した直後から変なメールが一杯届くようになるサイトは、全て悪徳サイトと言っても良いでしょう。
そのようなサイトではいくら頑張っても「サクラとのメル友」にはなれても、「セフレとのリアルなデートは金輪際覚束ない」と考えた方が良いと思います。
さて、それではここからは、本当に悪徳出会い系でリアルな出会いは実現できるのか、について観ていきましょう。
悪徳出会い系に出会える仕組みがあるのか
このあたりについては、そもそも悪徳出会い系には「出会える仕組み」が、存在しているのかどうか、と言うことを確認しておく必要があります。
結論を先に言えば、多くの悪徳出会い系では、一般の会員同士でプロフィールに記載した情報が閲覧出来ないような不思議な仕組みが採用されています。
これはどういうことかと言うと、仮に男性会員として登録をしても、表示される女性のプロフィール情報は、「サクラ」が用意した「ニセ情報のみ」で、一般の女性会員のプロフィール情報は男性会員には一切公開されない仕組みになっている、と言うことです。
これは、本来の出会い系と称する在り方からすると非常に奇怪な構造ですが、
①「男性会員が検索する情報⇒女性サクラのみの情報」
②「女性会員が検索する情報⇒男性サクラのみの情報」
となっているのです。
果たしてこんなことで、出会い系と言えるのだろうかという疑問が浮かんできますが、一体どうなっているんでしょうか。
暖簾に袖押し!サクラを相手にしたメール攻勢
悪徳出会い系のこのような構造では当然ながら、どんなに検索を繰り返してメールを発信しても、いつまで経っても出会うことにはなりません。
このようにプロフィールの検索対象が「オールサクラ」ということになってしまうと、いくら頑張ってメール攻勢をかけても、サクラにしかメールが行かないわけですから、どんなにガンバってもリアルなデートに至ることは覚束ないでしょう。
というか「オールサクラ」相手では、如何に出会いの玄人が活動しても、リアルに会うことは絶対に無理だ、と言うことなりますね。
せめてこういう状況が、以下のようであれば良いのですが、
①「男性会員が検索するプロフィール⇒一般女性会員+サクラ女性」
②「女性会員が検索するプロフィール⇒一般男性会員+サクラ男性」
右側の項目がそれぞれ「サクラの男女」だけでは、出会いは絶対に無理だ、としか言えませんね。
悪徳出会い系が出会えない構造を採用する理由
それにしても、出会い系を称する業者が何故このように出会えない仕組みを構築して営業するのでしょうか。
故意にこのような複雑な仕組みを構築して顧客に提供するからには、何か魂胆があるに違いないのです。
悪徳出会い系業者は、顧客である男女の会員達が普通にリアルに出会われては、不都合を感じているとしか思えませんが、その真相は何なのでしょうか。
これは悪徳出会い系の運営者側の都合上、「一般の会員達が特定の相手と知り合ったり会ったりするのは、経営的に好ましくないと判断している」という理由があるためです。
ここには主として以下の3つの理由があるとされています。
①一般会員同士で出会いに成功してしまえば、サイトを利用しなくなるため
②一般会員同士の出会いにより事件が発生した場合にサイト側が迷惑を被る
③一般会員同士を放置しても混乱するのでサクラに対応させた方が良い
上記のうち①は運営側の経営的な都合と言うことで判りやすい理由になるでしょう。
②もいろいろな事件が発生したりするので、管理運営上そういう判断がありうるのだろう、というところでしょう。
出会い系の許認可は、警察管轄となりますが、警察も悪徳出会い系の許認可申請については、大抵は完全サクラサイトだと知った上で許可しているようです。
まさに警察の都合としては、「出会い系の一般会員同士が事件を起こすよりも、サクラサイトとして運営してもらった方が治安上好都合である」と判断しているのです。
それでは、③っていうのは何なんだ?ということになってきます。
サクラの癒しをご提供します⇒悪徳出会い系の言い分
悪徳出会い系サイトの言い分としては、
「一般会員同士のメールのやり取りよりも、サクラとのメールのやり取りの方が癒されますよ」
という理屈が働いているらしいのです。
例えば、
「一般会員からのぶっきら棒な一行メールなんかよりは、こちらのサクラの提供する癒しのメールをどうぞ・・・」
というわけです。
例えば、サクラ女性からの男性への返信例としては、
「お誘いありがとうございます。私は結婚しているし、絶対に秘密のお付き合いを希望していますから、直アド交換の前にあなたの自己紹介だけはして欲しいですね。今日は何時まで時間あるんですか?」
などと、相手のポイント状況(注1)に合せて、丁寧な返信が返ってきます。
(注1)ポイント状況
⇒出会い系業界の用語基本的にサクラがメールの返信などを行う専用管理画面上では、ユーザのポイント残高が表示されている。
また女性会員の一行メールへのサクラ男性からの返信例としては、
「かなり短文メールですね。でもこの内容はお世辞かな?(笑)メールどうもありがとうございます。私自身は、あんまり自信ある方じゃないけど、カッコいいって言ってくれると嬉しいです。あなたは、例えばどういう相手を募集してたんですか?」
このように一行メールに対しても、非常に丁寧な返信が返ってくるのです。
悪徳出会い系の思う壺⇒サクラ中毒者の発生
サクラにこんな風に丁寧に対応されると、ハマってしまいそうで怖くなってしまいますよね。
これでは、一般会員の自分勝手でぶっきら棒なリアルメールを受けつけなくなってしまう。。。というようなサクラ中毒の人が出てくるのも何となく判るような気もします。
またサクラがいるから癒しの空間としての出会い系が成立し得る・・・というようにサクラの存在意義というのも満更否定出来なくなってしまいそうですね。
当ブログは、当然ながらサクラを擁護する立場ではありませんが、観点を変えれば現実的には有り得ないような丁寧な癒しメールを発信して、一般会員に癒しと日々の潤いを提供しているとすればサクラの存在意義もいちがいに否定出来ないかも知れません。
サクラの存在は癒し提供業なのか
「出会い系サイト」を、「ネットキャバクラ」あるいは「ネットホストクラブ」にまで仕立て上げる「サクラ師」の手練手管には舌を巻かざるを得ないでしょう。
そのように考えると、「癒し屋」を演じるサクラというのは、日常生活に疲れた現代人をメールを通して癒してくれるありがたい存在である、というほとんどネタともギャグともつかない皮肉な言い方も現実に通用しそうな気になってきます。
また普通の素人女性に相手にされないのであれば、リアルに出会うことを前提にしなければ、「良きメル友としてのサクラと遊ぶ」と言うのもひょっとして精神衛生上は良いことかもしれないですかね。
まとめ
このあたりになってくると、心理学というか普通の日常から離れたバーチャルリアリティとしての架空の恋愛が、癒しの価値を持ってくるというマトリックスなどの仮想世界のSFみたいになってきますが、本人が心から癒されているのであれば、その効果は否定出来無いところかもしれません。